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自宅でお花の教室を開く……お花の先生になるには


自宅でお花の教室を開く……お花の先生になるには

自宅でお花の教室を開くには

この記事では、自宅でフラワー教室を開く方法を、管理人自身の経験をまじえて紹介します。

※フラワーアレンジメント、プリザーブドフラワー、いけばななど、各種の教室を想定した情報にしてみました
※ここに紹介されている方法以外にも、自宅教室を開く方法はあります。あくまでも、「参考」にどうぞ

 

一番始めやすい、「自宅教室」

講師になる方法としてもっとも手が付けやすいのは、自宅で教室を開くことです。生徒が集まる見込みがあっても無くても、開講を決めたら、すぐにでも「この教室の講師です」と言えます。

この方法のメリットは、場所に対する元手がいらないことと、場所を探す手間がいらないことです。
また、出勤時間もかからず、重い花器や花材を、家から稽古場まで持って行く必要もありません。家で開くことに自体に不都合が無いなら、講師本人は楽なことが多いです。


 

自宅を教室にするための準備

自宅を教室にする場合の事前準備は、人によって異なります。
生徒がほんの2~3人の場合、特に準備は必要ないこともあります。

私の場合は、「稽古用の机」でした(木と、机の折りたたみ足を買ってきて、手作りしました)。ほかには、教室用に新しく買ったものはありませんでした。

人によっては、花器を買いそろえる人もいるでしょう。また、鋏などの道具や、消費資材を充実させる人もいるでしょう。
大規模な教室になることを見越して、家をリフォームしてしまう人もいますが、これはレアケースです。

管理人体験談

私は、現在の住居と、その前に住んでいた住居は、初めから「教室にする」と決めていたので、自分のお弟子さんたちが通い易いところを選んで引越ししました。その結果、お弟子さんたちには非常に喜ばれました。
住む場所は、
「お弟子さんたちの家に満遍なく近く、最寄り駅から徒歩10分以内」
という条件で探しました。
これは、お弟子さんたちが比較的固まって住んでいたことと、私が一人暮らしで、住居のことは何でも自分の好きなようにできたから実現したことで、一般的には、これくらいのことさえも難しいのかもしれません。
(もちろん、「家選びから考えないと、生徒さんを集められない」ということではありません。とても通い難い稽古場でも、講師の魅力で生徒さんが集まるということはあると思います)

花の教室は、ふと思い立ってできるもの

上には、家選びの体験談まで書いてしまいましたが、自宅で教室を始めるからと言って、必ずしも何か新しいものを買ったり、家を整えたりする必要は無く、現状が教室にふさわしいならそのままで十分です。

花の教室は、「最初は、親しい友人一人が生徒だった」という始め方が非常に多く、その場合なら、本当にいつも生活しているままで教室を始めてしまえばいいと思います。まずは始めてしまって、その後から必要が発生すれば、色々整えていくというのも方法の一つです。(先行投資をしても、回収できない場合もありますので)
花の稽古場というものは、いけばなにしろ、フラワーアレンジメントにしろ、プリザーブドフラワーにしろ、よほど特殊なことを始めない限りは、特別なものは要りません。ふと思い立って、すぐに自分の家で始められるのが、花の教室のメリットなのです。


 

自宅教室の最も大きな障壁が「家族」のこともある

自宅教室を持っている先生に話しを聞くと、実は最も大きな障壁は家族の存在だった、ということが珍しくありません。

自宅教室は、プライヴェートの中に入り込んできている教室ですから、家族が、

「毎週のように、他人が当然のような顔して家にいるのがいやだ」
「この生徒さんたちの中に、おかしな人がいたらどうするのか?」
「ほんのわずかな収入にしかならないのに、家族にこれだけガマンさせるのはおかしい」

↑こんなことを考えて「花の教室なんて……」と言われるわけです。実体験者の言葉によれば、「ダンナよりも、子供にこれを言われる方がこたえる」とのことです。

ご家族の理解を勝ち取るための解決方法を示すことは、残念ながら私にはできません。賢く、うまく、誠実にやってみましょう、としか言えません。ご自分にふさわしい方法で、解決への道を探しましょう。


 

自宅教室を始めたら、「始めました」とアピールしよう

せっかく自宅教室を開くのであれば、色んな方法で開講をアピールしましょう。
主な方法を、こちらのページ:webやチラシでフラワー教室の宣伝・集客をする際の注意点 で解説しています。

上記のページで紹介していない方法も、思いついたらどんどん試してみるべきです。
また、告知とも言いがたいレベルですが、家族、友人、知人にアピールするということは重要です。
一番簡単で、お金もかからず、ハードルが低いです。これらの人たちに会ったとき、メールしたときなどに、一言告知するようにします。もしも、チラシや名刺を用意できるなら、それも渡して、
「教室を始めたので、興味がありそうな人がいたら紹介してください」
と頼んでみましょう。爆発的に集客できることは無くても、「最初のお弟子さん」の獲得方法としては、この方法が一番多いパターンだと思います。私も、お弟子さん第一号は、高校のときの同級生でした。
「個人相手に直接告知」を行う場合、注意するべき点があるとすれば、知り合ったばかりの人に、ことあるごとに「誰か紹介して」と言うのは、遠慮するべきかと思います。(しかしこれも本人の考え方なので、「どう思われようと、貪欲に告知して生徒を獲得する」という決意のある人は、やって良いのだと思います)


 

花材の仕入先を決めよう

花材の仕入先の記事は、こちらに独立させました。ご参考に⇒個人のフラワー講師の花材仕入れ方法


 

教室の「魅力」というもの

本来、教室に生徒さんが集まる理由は、
「レッスンの内容がすばらしい」
「先生の技術が高く、通う価値がある」
など、「講師が教えることに魅力があるから」であるべきです。
しかし、むしろそれ以外の理由で、何十年も通ってくれたりする生徒さんもいるものです。

たとえば、私の古い生徒さんの1人は、花を生けるより私の書斎をのぞくことを楽しみにしている気配があります。
また、「花を生けるより、教室のみんなとのおしゃべりが楽しい」と言う人は、どこの教室にもいる可能性が高いです。(なかなか申告してくれないことなので、推測ですが)
花を愛し、花の技術の習得に夢中になること以外にも、何か教室に魅力があると、居ついてくれる生徒さんが増えるのも事実だと思います。

講師には、一人ひとり必ず個性があります。その個性が教室の魅力や特徴に直結していると、「唯一の何か」を持った教室になるように思います。
花以外に、何か特徴を無理にでも作れという意味ではありません。知らないうちに個性が立ち上がってくる教室になったら、それが理想ではないかと思います。

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