花屋さんの、花と関係ない業務とはどんなもの?
花屋さんは、花と関係ない仕事をすることもある
花屋さんの、花と関係ない仕事とは?
花屋さんの仕事の中には、花・植物を全く使わない仕事が少々含まれていることがあります。
それは、店の事務仕事などではなく、本当に一見花屋とは無関係のもので、「なぜこれを花屋が?」と思うような業務です。
そのような業務は、仕事の発端をさかのぼっていくと、ちゃんと花屋業務に行きつくことがほとんどです。つまり、花屋業務に付随した仕事だったものが、いつしかそれだけでも独立してその店の仕事になっている、というものなのだろうと思われます。
そのような仕事は、おおよそ「装飾業務」か「設営業務」に分類できるものであることが多いです。
具体的にどんなものがあり得るのか、思いつくままに挙げてみます。
装飾業務
花の装飾であれば、疑いようもなく花屋さんの仕事の領分ですが、花と全く関係ない装飾業務を、花屋さんが請け負っていることがあります。
たとえば、店舗の「季節装飾」などです。
春に、店舗のガラス戸などに、桜の花の形をスプレーしたり、
五月に、店舗入り口に五月人形を飾ったり、
冬に、雪が積もったようなウィンドーディスプレイをしたり、
というような業務です。もともとは生花を飾っていたところに、生花を使えなくなって花無しの装飾業務を行うようになったのか、花屋さんなら飾ることは得意だろうということで最初から花無しの装飾をオーダーされたのか、その仕事によって理由は色々あるのだと思います。
また、大型の生け込みの経験を買われて、ある程度の大きさのある会場装飾を頼まれるようなこともあります。
花屋さんは器用な人が多く、電動工具なども店にあることが多いので、依頼主の期待以上の装飾を納品することも珍しくなく、「次回も……」「別のイベントも……」と頼まれることもあります。
会場設営業務
花屋さん本来の仕事にも、意外に「会場設営業務」はあります。
例えば、業務に葬儀業を含む花屋は、葬儀会場の設営をします。また、花の講座を主宰している花屋は、講座の会場設営から自分たちの業務として面倒を見ます。上の項のような装飾業務の中に、設営業務が含まれていることもあります。
おそらく、そのような業務の中から、設営業務だけを独立して受注するようなケースが生まれるのでしょう。その結果、花と全然関係ない何かの会場設営の業務をすることになります。
町の親切な花屋さんの「業務外業務」
(世間的には、ほぼ例外に当たることかもしれませんが、管理人自身が複数の店で見てきているので、一項を設けます)
デパート花屋や、大企業の範疇に入る花屋ではありえないようなことですが、地域に密着した親切な花屋さんには、近隣でちょっとした大工仕事や、力仕事を頼まれることがあります。花屋のスキルで、人助けのようなことをしているうちにそうなっていったのだと思われます。(もしかすると、店としては謝礼すらもらっていないのかもしれませんが、アルバイト店員にとっては、時給をもらえる時間内のことなので、「ギャラのもらえる業務」です)
管理人がリアルに目の当たりにした「花と関係ない花屋の業務」
※管理人の個人的な経験ですので、どこの花屋でもこういう業務を請け負っている、ということではありません
●物置の片付け……たぶん、ガーデニング的な手伝いをしていたら、その道具の置き場関連の手伝いもするようになったと思われる
●葬儀を自宅で行う場合の設営協力(少し前まで近隣に葬儀社が無かった地域です)……先代まで葬儀を取り仕切っていた花屋なので、その名残
●銀行のウインドーディスプレイ(銀行の商品案内ボードまで花屋が配置を考えていた)……もとは、ウインドーに飾る花のみ納品していた
●幼稚園のクリスマスツリーの飾りつけ(フェイクツリーなので、花屋の商品に全く関係ない)……飾り付けが得意だろう、ということらしい。幼稚園の園長と花屋の店長が親しいことも無関係でないようだった
●クラブのハロウィンの飾りつけ(生花無しで作り物のカボチャや蝙蝠を飾る)……普段は生花を納品しているので、その延長
●飲食店内にガーランドの飾りつけ(紙のガーランドのみで生花無し)……たぶん、飾り付けが得意だろうと思われたから?
●呉服屋のお雛様飾り……お雛様を出すのは大変なので、ただの親切心で「手伝いましょうか」と言ったら業務にしてもらえたらしい
↑パッと思い出せるだけでもこれだけあります