HOME > 花屋さんになる >花屋アルバイトの店の選び方

花屋アルバイトの店の選び方


花屋アルバイトの店の選び方

花屋アルバイトの店の選び方、店選びのポイントは? 事前に確認するべきことは?

花屋のアルバイトは、飲食店などと比べると求人数が少ないので、そもそも「店を選ぶ」ことが難しいです。管理人の個人的な経験では、こちらが店を選んだことはほとんどありません。
それでも、求職者にも職場を選ぶ権利がありますので、選ぶとするならどのような観点から選ぶのか、そのためには何を見て、何を聞くべきなのかを考えてみました。


 

時給で選ぶ

花屋のアルバイトは、昇給がほとんど見込めませんので、「優秀なスタッフになれば給料が上がるだろう」とは思わない方が良いです。最初の時給が低かったら、いつまでも低い時給なのだと思いましょう。
ならば、最初から高い時給の店を探す方が良いです。

少し気になるのは、「相場よりもかなり高い時給」が提示されているときです。そのときには、高く設定されている理由を自分なりに考えてみて、その理由が「自分にとってよろしくない」と思われたら、その仕事は見送ることも考えましょう。

不自然に高い時給の理由として考えられることは、

◆体力的・精神的にきつい仕事内容で、アルバイトが居つかないので時給を上げて引き留めようとしている
◆人の嫌がる仕事をさせようとしている(例:暴力団事務所に集金に行かされる、とても治安の悪い地域に配達に行かされるetc)
◆「花屋の仕事」から、少しはみ出したことをさせようとしている(例:葬儀花の装飾スタッフとして募集するが、実質葬儀スタッフにさせようとしている)
◆スキルが並外れて高い人を求めている
◆店の後継者を求めている

↑などです。どの理由も、「全く問題ない」と考える人と「それは困る」と思う人がいるはずです。「困る」と思うときには、応募するのか、採用されたらそれに応じるのか、よく考えてください。
ただし、自分の推測だけで高い時給を見送るのはもったいないので、可能な限り、「時給が高い理由」をリサーチしましょう。採用面接で聞けるようなら、ストレートに聞いても良いです。

また、最低賃金より低い金額で雇おうとしている店にも気をつけましょう。その店は、労働基準法を守る習慣が無い、いわゆるブラックなのだと考えてください。


シフトに関する質問をごまかそうとする店は要注意

こちらからシフトについての質問をしたときに、なんとなく話をずらすなどしてうやむやにしようとする店はお勧めできません。

繁忙期のシフトなどは、あまり早い段階から断言できないことがあるので、明快に答えられないこともあります。しかし、誠実な店ならば、

「例年はこうしているので、今年もたぶんそうなると思う」
「今の段階で言えることは、〇〇です」
「残業があるとしても、〇時間くらいです」

というように、何とか言える範囲で情報を伝えてくれようとし、わからないことは正直に「それはまだわからない」と言ってくれるはずです。
その姿勢も見せてくれない店は、信頼して良い店ではない可能性があると思いましょう。


老舗は厳しい(=きちんとした教育をする)ことが多い

どこでも必ずそうだとは言いませんが、いわゆる老舗(一般的な知名度は無くても、各地域にその場所の老舗はあります)と認識されるような店は、細かく厳しく教育されることが多いようです。
これは、悪いことではなく、ほとんどの場合でのちに大きな財産となるので(はたから見ていてそう感じます)、老舗を選ぶのはむしろお勧めしたいくらいですが、「のんびり緩く働きたい」「いちいち指導されたくない」と思っている人にはストレスになるかもしれません。

しかし、
「じゃあ老舗はやめよう」
と思わなくても良いと思います。老舗店舗は、商売の仕方にも勉強になることが多いので、雇ってもらえるなら勤めてみたら良いのではないでしょうか。
もしも、厳しさについて行けない気持ちが大きくなったら、そのときにやめることを考え始めたら良いのですから。


人間関係は、入ってみないとほぼわからない

店内の人間関係を、事前に観察するだけで見破れたら良いのですが、実際には、入って見ないとほぼわからないです。
たしかに、スタッフ同士の会話から、
「いかにもアットホームだな」
「楽しそうに働いてるなあ」
と感じることはあります。しかし、それは店のほんの一面にすぎません。どんなにギスギスした店でも、表面上は仲良くやっているように見せられます。

逆に、素人が聞くと、
「喧嘩してるの?」
と、感じるようなやり取りをしていても、それは職人同士の遠慮のない会話であったりもします。
特に繁忙期は、スタッフ全員目が吊り上がっていて、互いに言葉のチョイスが鋭いことがありますが、だから殺伐とした店、ということでもありません。

たった一回の面接で店を見て、人間関係の良い・悪いは基本的には見抜けないと思いましょう。しかし、そのたった一回の機会で、本能的に「この店の人間関係は最悪だ」と感じたなら、自分の感覚を信じて、その現場には飛び込まずに回避するのも一つの方法です。

恋愛関連の出会いを求めているなら……

アルバイト先での出会いを求めて職を選ぼうという人もいると思います。(これは不真面目な話のようですが、学生さんのアルバイト探しなどでは、かなりリアルな問題かと考えて記事にしています)
花屋さんで恋愛的な意味での「出会い」はどうなのかと言えば、私の感触では、他の職場と同じように出会いはある、と思います。実際に、花屋で誕生したカップルも、そこから結婚に至ったカップルも知っています。もちろん、破局したカップルも知っています。私の経験した数か所の店の中で例が見出せることを考えると、もしかすると「一般よりも少し多い」くらいかもしれません。

もしも、アルバイト探しと恋人探しをどうしても一緒にしたいと思うなら、店のスタッフの人数や男女比をなるべくリサーチしましょう。恋愛対象となる相手がそもそも存在しない店では、恋人探しはできません。
たとえば夫婦で経営している店に、たった一人のスタッフとして入るとすると、店内恋愛はほぼできないので、「求職と恋活は不可分」が譲れない信条なのであれば、ほかの店を当たる方が良いでしょう。
しかし、自分の後からもう一人アルバイトが入ることもあるかもしれませんし、オーナー夫妻の子供さんと親しくなるかもしれませんし、人のつながりはどこで生まれるか分かりません。
恋をしたいと思っている人には、どんな場であれ新たな人間関係の中に入ること自体が、運命を動かすことになっていくのかもしれませんよ。


その店を知る人に聞いてみる

求人に応募しようかと考えている店のことを知っている人がいたら、情報収集しておくと良いです。「店のことを知っている」にも色々あって、

◆その店に良く行く
◆その店の近所に住んでいる
◆その店につとめたことがある、または現在もつとめている
◆オーナーやその家族や、店のスタッフに知り合いがいる

↑などが考えられますが、店の現場に近いところからの情報が特に役に立ちます。(噂レベルのものは鵜呑みにしないことをお勧めします)
以下のようなことを聞いてみましょう。

ズバリ、「良い店と思いますか?」

単純に、「良い店かどうか」と聞いてみましょう。
もし、この問いにネガティブな答えが返ってきたら、その理由を聞き、参考にしましょう。
また、店の良い・悪いは、時間の経過で変化することがあると知っておきましょう。数年前にその店につとめていた人が「最高の職場だ」と言ったとしても、スタッフが入れ替わったり、店の経営状況が変わっていたりすると正反対の店に変貌していることがあります。

店につとめた経験がある人に、「店以外の仕事を頼まれなかったか?」と聞いてみる

個人経営の店の中には、店と関係ない「家のこと・個人的なこと」を頼んでくるオーナーがいるかもしれません。これは、最近は少なくなっているはずなのですが、まだ完全に無いとは言えません。

「家のこと・個人的なこと」とは、

◆オーナー宅の家事
◆オーナー個人の用事のお使いに出される
◆オーナーが持っている別の仕事の手伝いを頼まれる

などです。
このようなことが、負担にならない、むしろ喜んでやります、という人は良いのですが、
「花屋以外の仕事や、採用時に言われていない仕事をさせるのはおかしい」
「公私混同の仕事の仕方は良くない」
と感じる人は回避することも考えましょう。なぜなら、実際に頼まれてしまったら、なかなか断りにくいからです。

店につとめた経験がある人に、「給料の支払いが滞ったことが無いか?」と聞いてみる

もし、この問いに「ある」という答えが返ってきたら、私ならばつとめません。
「以前そういうこともあったが、現在は健全な経営状況だ」とはっきりわかれば少し考えます。しかし、ネガティブ要素があると私なら認識します。

どうせアルバイトなのだと思えば、店がつぶれるなら他の店に移れば良いだけという考え方もできますが、働いた分の報酬が支払われないとなったら「自分は無関係」とも言っていられません。
かつて「支払いが遅れた」ことがある店は、「支払わずに潰れる」店になるかもしれないのです。


事前に店を観察できるなら……

もし、あらかじめ店の様子を見ておくことができるなら、下のようなことを観察してみましょう。

その店の「冬」を見ておく

業務上のとてもリアルな話ですが、花屋さんの冬はつらいです。その冬に備え、冬の間の店員のいでたちや、「壁」の有無を見ておくと良いです。
「壁の有無」とは、冬でもすべての扉をあけ放ち、ほぼ吹きさらしでの業務なのか、冬の間は壁に守られた店内で過ごせるのかを見ておく、という意味です。

吹きさらしならばやめろ、とは言いませんが、自分の健康のために一考することは必要かもしれません。

その店の客層を見ておく

何度も店をのぞくような機会があるのであれば、およそのお客層、売れ筋を観察しておくのも良いことです。
その程度の観察で、自分の望むものと違う業務が多そうだからと言って応募をやめなくても良いと思いますが、
「自分が描いているビジョンと、間違いなく全く違う」
と確信を持つようであれば、考え直してみても良いかもしれません。

 

ページトップに戻る