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ブライダルフラワーの仕事


ブライダルフラワーの仕事

ブライダルフラワーの製作は、花好きさんには人気の高い仕事です

ブライダルフラワーの製作は、花好きさんには人気の高い仕事です。
イベント性が大きく、華やかで、非日常的な花の装飾であるのに、きちんとビジネスとして成り立っており、その仕事専門の勤め先があることが、大きな要因でしょう。
そのため、ブライダルフラワー作製のためのスクールも充実しています。

ブライダルフラワー製作の仕事は、多いとは言えませんが、無くなることも無い仕事でして、需要は絶対にあります。なので、ブライダルフラワーの専門家を目指すことは、決して夢物語ではありません(ブライダル装花の第一人者、と呼ばれるのは難しいですが)。本気で進む気持ちがあれば、道はあります。

この記事では、これからブライダルフラワーの道に進もうとされる方に役に立つ情報をお届けしたいと思います。

 

 

ブライダルフラワー「だけ」をやりたいのか、ブライダルフラワー「も」やりたいのか

ブライダルフラワーの仕事だけを専門的に行う人になるのと、ブライダルの注文も受けられる職人になるのでは、道筋がやや違います。

ブライダル「も」の場合は、町の花屋さんに勤めてもできることなのです。
ただし、普通の花屋さんにブライダルの仕事が入るのは、多くても年に数回~十数回、少なければ、ゼロのこともあると思います。
もしも、普通の花屋業務を主にして、「ブライダルもなるべく多く経験したい」ということであれば、最初からブライダルの注文が多そうな花屋さん(高級生花店・結婚情報誌に載っている生花店・有名生花店・ホテル内の生花店・結婚式場に入っていることをあらかじめリサーチしてある店etc)を見極めて勤める必要があります。

ブライダル「だけ」を仕事にし、しかもそれで生計を立てたいなら、一番一般的な方法は、ブライダル装花の求人を探して、結婚式場などの専門スタッフになることです。(これについては後述します)

自分で商売する才覚があるなら、個人で「ブライダルブーケの注文承ります」と営業し、自ら起業することもできます。あのマミ川崎さんは、お友達にブーケを作ってあげるところから始められたのですから、立派な成功例があります。(現実的なことを言うと、店舗無しでブーケや装花だけの注文で経営を成り立たせるのは難しいです。店舗はあった方が絶対に良い、というのが業界の共通認識だと思います。でも、突出した個性やアイデアがある人は、そういう定説も覆せる可能性があります)

管理人個人の見解ですが、「ブライダルだけ」を目指すのは、ブライダルフラワーに特に強いこだわりを持っている人だけでいいのではないかと思います。ブライダル以外にも、イベントの装花というものはあって、たとえば記者会見場や、各業界のパーティー、音楽会などに花をセッティングする仕事はあるのです。

「ブライダルだけ」にすると、上記のような「ブライダルフラワー以外の装花」の仕事には出会えなくなります。それはさびしいと思う人は、「ブライダルだけ」でない道も選択肢に入れて良いのではないでしょうか。
もちろん、ブライダルフラワーの仕事に就くのが夢だったり、花学校のブライダルコースをそのために出たような人は、ブライダルの道で頑張るのが良いと思います。
また、特にブライダルだけでなくても良かったと思っていても、ブライダルフラワーの求人を受けてみたら採用されてしまった、という人も、その道で頑張ることをお勧めします。希望しても不採用になる人も多数いる道なのですから。


 

 

ビジネスにするつもりが無いなら……

ビジネスにするつもりはないけれど、スクールなどで技術を磨き、「親しい人の晴れの日に、心のこもったブーケを作ってあげられたら」というような夢を持っている人もいると思います。

その場合には、なるべく広い範囲の知り合いに、
「自分はブライダルブーケが作れる」
「納品できるレベルで作れる」

とアピールしておきましょう。
親しい人が結婚するときには、「ブーケを作りましょうか」と、こっちから持ちかけても良いと思います。ただし、花嫁から断られる可能性もあることを承知しておきましょう。花嫁が、「どうしてもあの花屋にブーケを発注したい」というような、具体的な希望をかねてから温めている場合があるからです。(こればっかりは、花嫁の意向が大事ですので、「親友なのに……」などと落ち込まないように)

また、ビジネスでないのですから、
「いただくのは実費でいいのか」
「実費さえもいただかないことにするのか(お祝いにしてしまう)」
など、費用のことをどうするのか、あらかじめ何パターンか考えておきましょう。


 

 

ブライダルフラワーを作るには、どんな技術が必要なのか

実際に、ブライダルフラワーというものは何を納品するのかを、ざっと下に書いてみます。

◆ブライダルブーケ(スタイル多数)
◆ブートニア(男性用の胸飾り)
◆髪飾り用生花(メイクさんに、下処理した生花を渡すだけ)
◆アレンジメント(受付テーブルなどに置く)
◆テーブルアレンジメント(ゲストテーブルなどの、平たいアレンジメント)
◆メインテーブル装花(新郎新婦席のテーブルの上が主、サイドに大型のアレンジを作ることもある。新郎新婦のバックに花を飾ることもある)
◆ケーキ装花(ケーキの周りに飾る)
◆ゲスト用、ご両親用の花束
(教会の場合は、祭壇装花、チェアフラワーなど)

上の項目を見ていただくと分かるように、会場装花の類は、大型のアレンジや、高額段花を作ったことのある人なら、ブライダル未経験でも作れるでしょう。ブーケ、ブートニアは、まったくの未経験では無理です。しかし、習得が大変な技術ではありません。練習すれば、一月かからずにブーケ作製にデビューできます。
理想は、作れる人の助手について何個か納品を経験し、段々自分でできる技術を増やしていけば良いと思いますが、これは勤め先などの環境によってそうもいかないことがありますので、それぞれの場所で頑張るしかありません。


 

 

「ブライダルフラワー経験者」でないと就職できない?

ブライダル装花の求人の多くは、「経験あり」を条件としています。花屋業務の経験があれば、ブライダルフラワー専門の業務は未経験でも、「経験者」で応募できます。ブライダルフラワーのスクールを卒業している人は、望みはやや薄いですが、応募してみる価値はあります。

まったくの花の素人なら、大分間口は狭くなりますが、「未経験可」のところに応募してみましょう。経験のある人には、「前職の色」が付いていることがあり、それを嫌う企業(店舗)もあります。自社のやり方を刷り込んでいきたい、と考えている企業は、経験の有無よりも、むしろ業務に対する熱意を重視してきますので、熱意を十分にアピールして応募してください。


 

 

ブライダルフラワーの求人を探そう

ブライダルフラワー作製の仕事は、私は花雑誌の求人欄と、とらば~ゆで何回か見たことがあります。折込に入ってくる求人チラシや求人のフリーペーパーでは見たことが無いです(結構見てますが、無いです)。
現状では、ネットの求人サイトで探すのが、一番早道かもしれません。以下のようなサイトをチェックしてみましょう。

バイトEX ブライダルフラワー ……結婚式場スタッフや、花屋スタッフの仕事が探せます
リクシイ ブライダルフラワー ……ブライダル関連の求人情報サイトです。フローリストのカテゴリがあります

ブライダルの仕事は、正社員の求人が多いので、町の花屋のバイトさんよりは、お給料的には恵まれていることが多いです。


 

 

ブライダルフラワーを学べるスクールを探そう

ブライダルフラワーに関わる国家資格はありません。また、民間資格でも、持っているだけで一目置かれるような資格は現状では無いと言って良いです。
しかし、ブライダルフラワーは、一般的な花屋業務よりは特殊な技術や知識が必要とされる面がありますので、スクールが多数あります。

管理人自身は、そのような専門教育を受けずに、実践でブライダル業務を経験していきましたが、基礎をきっちり勉強できるという意味では、ブライダルフラワーの講座は魅力のあるものではないかと思っています。
本番仕様のブライダルブーケ作りが体験できるだけでも、良い経験です。たとえ、卒業後にブライダルフラワーの専門家にはならなかったとしても、花関連の仕事に就く人には身になる勉強になるのではないでしょうか。

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管理人がブライダルの仕事で気を付けるべきと思っていること

参考までに、管理人がブライダルの仕事を受けるにあたって、一番気をつけていることをお伝えしましょう。

「花嫁さんに、『主役である自分の選択権が無視された』と思わせてはならない」

これは、気を使うべきです。花嫁さんに、何かを諦めていただかなければならないときに(季節的なこと、予算的なことなど、理由はいろいろあります)、
「花屋さんは、私の思いを無にしなかった」
と思っていただくことは重要です。この納得を得られれば、「第三希望レベル」のブーケになったとしても、悲しい思い出になったりはしないのです。

身近な方に聞いてみたらわかると思いますが、花嫁さんは、ブーケに悔いが残ると、何年・何十年たっても覚えているものです。
ブライダルは、そういう仕事なのです。

 

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