HOME > 花屋さんになる >花屋さんに未経験で採用された人は、どんな順番で仕事を覚えるか

未経験で花屋さんになったら、どんな仕事からまかされるのか? 花の名前や商品知識はどうやって覚えていく?


花屋さんに未経験で採用された人は、どんな順番で仕事を覚えるか

まったくの未経験で花屋さんに採用された場合、まず最初にどんなことから覚え、どんな仕事から任されるようになるのかについて紹介します。

ここでは一般的と思われることを書きますが、どこの店でも必ずそうだということではありません。店の業務内容や、採用時の店の忙しさなど、状況によって変わるものだということを、あらかじめご了承ください。

 

未経験の人を、店はどんな風に受け入れるのか

未経験で花屋に入ろうとしている人は、それなりに不安だろうと思います。しかし、いまどきの店は、未経験の新人さんに冷たくあたることなどあまり無いです。親切に、分かりやすく業務指導してくれると思います。

未経験者を受け入れる側の気持ちを言いますと、「困ったな」とは思っていません。「即戦力でない人をなぜ雇ったんだ」などと思う人はあまりいないでしょう。
商品を作る人間が絶望的に不足しているような店だと、「なぜ花束も作れない人を入れたんだ」という空気になる可能性が無いではありませんが、そんな店はごくごく稀です(この場合でも、憎まれるのは採用の責任者であって、新人さんは責められはしません)。

「まったくの未経験者が明日から入ります」
と聞いた店員のリアルな反応は、
「ああ、そうなんだ」
もしくは、
「できれば、器用な人だとありがたいな」
くらいのものです。


初日は、単純なことからはじめる

店の業務内容によって異なるとは思いますが、未経験新人の初日業務は、

◆単純作業
◆経験を必要としない作業
◆かなり基本的な知識をいくつか覚える

などが主になると思います。

もう少し具体的に挙げますと、下記のような業務です。

◆水汲み
◆水揚げ
◆備品の場所を覚える
◆レジの使い方を覚える
◆ラッピング無しの商品の包み方
◆一番簡単な鉢物ラッピングの方法

接客をするかどうかは店によります。
簡単な接客ならさせる店もあれば、ベテランさんの接客の補助しかさせない店もあります。商品を作れるようになるまでは、お客さんの前に出さない店もあります。

一方で、母の日のような、一日中接客が間に合わない日からの採用だと、初日から2,000円くらいの束を作らせる店もあります(もちろん、これは駄目だと思ったらベテランが途中から何とかします)。
一番多いのは、「簡単な接客ならさせる」か、「ベテランの接客の補助のみ」か、どちらかでしょう。


商品作りは、簡単なものから教えてもらえる

世のほとんどの仕事と同じく、花屋の仕事も、簡単なことから順に教えられていきます。
商品作りに関する業務で、簡単なものを挙げてみると、下記のようなものがあります。

◆リボン作り
◆鉢物ラッピング
◆1本巻きの束(花一本をセロハンで包んでリボンをかける束)
◆小さな、作りやすい花束
◆仏束
◆商品の宅配発送手続き

↑このような業務は、比較的早めに教えてもらえます。
ただし、店によって、仕事を教えてくれるペースは全然違うものでして、上記の業務をどれくらいかけて覚えるものなのかと言われると困ってしまいます。のんびりな店とハイペースな店の差はかなり大きいです。


花束・アレンジメントは、小さくて簡単なものから覚える

花屋の店員になれば、配達専任でもない限り、花束作り・アレンジメント作りの仕事をすることになります。
どちらも、小型で簡単なものから、ベテランの指導で製作の練習をしていくことになります。

各店舗で練習の進め方に違いはありますが、大体は下記のような手順を踏んでいきます。

【1】ベテランの指導で作り方を覚える。一番最初は、売り物にならなくなった花を使い、練習のためだけの製作をする
【2】売り物の花を使って大丈夫と判断されたら、新しい花で作成の練習をする。うまくできればそのまま売り場に出してもらえ、良くなければベテランの手直しの後に売り場に出される
【3】ほぼベテランの手が必要でなくなったら、一人で製作する許可が出る
【4】花束・アレンジの接客を許可される
【5】徐々に、大型の商品を作らせてもらえるようになる

上記の「【4】花束・アレンジの接客を許される」までの道のりを、何ヶ月もかける店もあれば、1~2週間くらいで済ませる店もあります。

新人を急いで育てる必要性を感じていない店は、ほんとうにのんびりしていますので、
「1ヶ月たつけど、一人でアレンジも作らせてもらえない。どうしよう」
などと心配することはありません。(管理には、初めて花束を店頭に出してもらえたのは、入店して4ヶ月もたってからでした)

ここから先は、徐々に難しい技術を必要とする業務や、店にとって重要度が高い業務を覚え、任されていきます。


「知識量」を恐れる必要は無い

花屋の仕事で、覚えることはもちろん色々あります。しかし、「覚えることが多すぎて難しい」ほどでは無いです。

悩む可能性があるのは、むしろ作業の巧拙の方です。
手順はしっかりわかっているのに、うまくできない、毎回同じようにできない、自分では大丈夫かと思ってもなかなかベテランさんからのOKが出ない、ということの方が悩みになりやすいです。


未経験者は、なぜか「花の名前」のことを気にするが……

30年近くも前から思っているのですが、花屋になりたい思いを持っている人から、
「私にも、花の名前が覚えられるでしょうか」
「花の名前全然知らないから、難しいんじゃないか」
などと言われることが多いです。

花屋で花の名前を覚えるのは、それほど難しくはないです。事実、覚えられなくて困っている従業員には、私は会ったことが無いです。
入荷した花の名前が分からないことは、よくあります。でも、周囲の人に聞いたり、伝票を見たりすれば解決します。
また、「前にも入荷したけど、この花の名前なんだっけ……」ということもよくあります。それも、聞いたり調べたりすれば済みます。

いえ、分からないと思った時点で調べなくても、お客さんに「これ、何ていう花?」と聞かれてから確認しても間に合うのです。つまり、人に聞かれなければ、「名前を知らない花を入荷し、水揚げし、名前を知らないまま完売」ということはあります。

花の名前も、その他の知識も、知らないより知っている方がいいのは当然ですが、「徐々に覚えていけばいい」という意識で十分通用します。


戦略的なことは、慣れてきてから考えればいい

まったくの未経験で入店した人は、「言われたこと、求められたこと」に応えることに、まずは全力投球すれば良いと思います。
言われた以上のこと、まだ求められていないけれど、先々求められるであろうことなどに応えようとするのは、自分にそうする余裕が出てきたときでいいです。(初日から余裕がある人は、初日からやっていいです)

商品の戦略的な作り方、売り方などは、「入りたての未経験者」が心配しなくても大丈夫です。未経験者から脱皮していくにつれ、そのようなことにも力を注げるようになります。


参考:特殊商品の製作は、理由も無く教えてもらえるものではない

花束・アレンジメントよりも少し特殊な商品、たとえば、コサージやウエディングブーケといったものも、花屋で作成するものです。
ほとんどの花屋では、ウエディングブーケ、コサージを作れます。しかし、このような商品は、普段から店員に作り方を研修してくれるものではありません。
オーナーが、余程このような商品つくりに意欲がある店か、ウエディング注文をたくさん受けている店でもない限り、「注文が飛び込んできたときに、作れる人の周りに作れない店員が集まって、手伝いながら技術を目で見て教わる」というのが普通だと思います。
つまり、一般的な花束やアレンジのように、「花屋で働けば、当然作れるようになる」とは言い切れません。実際に、花屋に長く勤めても、「ウエディングブーケには無縁だった」という人はいます。

ウエディング商品に限らず、自分の店の商売に関係ないスタイルは、技術習得の機会は少ないものと考えてください。自分が手にしたい技術があるなら、自発的に勉強して習得しましょう。

 

ページトップに戻る